療養指導で問題を抱えるケースが多い

糖尿病専門外来では、療養指導のプロセスで問題が起こりやすい傾向にあります。生活習慣と深く関わる糖尿病の治療では、薬物療法と併せて、食事療法や運動療法などを行うケースが多いです。自宅でインスリン注射を打つ患者には、自己注射の適切な方法もアドバイスしなければいけません。療養指導は、なかなかマニュアル通りにいかないのが実情です。患者が抱える悩みや不安などは一人ひとり違うため、看護師はその都度相手に向き合って、きめ細かい指導をしていく必要があります。

糖尿病専門外来の看護師が度々遭遇するのが、患者が指導内容を守らなかったり、療法の進め方について正しく理解していなかったりするケースです。一度身についた生活習慣を変えるのは、患者にとっても困難なことが少なくありません。そのため、指導を受けてもアドバイス通りにできない患者も出てくるのです。これを実行できない患者は、次の検査の時に成果が確認できないことが多いため、看護師側も指導内容を守っていないのではないかと気付くこともあるでしょう。

このような患者に対しては、治療のモチベーションを上げるアドバイスをすることが解決策の1つです。メリットや期待できることなどを強調して、患者が自分自身のモチベーションを上げられるような対応をするのがいい方法といえるでしょう。面談の際に指導のプロセスをさり気なく確認しておくと、患者が進め方を正しく理解しているかどうかもチェックできます。